【 「サンふじ」と「ふじ」、の違い 「サンふじ」は登録商標だった!! 】2020年12月2日
◆サンふじは無袋栽培のふじ
去年の夏頃までは、こう信じてた。
ふじは、その昔、袋かけして栽培してた。
サンふじは、袋かけしないで太陽の光をいっぱい浴びて栽培したりんご。
袋かけしないほうがうまいということで山形県の農家が始めて、
全国に広がった。
サンふじは、肌がややざらざらして、
袋かけしたりんごより、器量は悪いが糖度が高く味も濃い。
サンは、太陽のサン(SUN)だよ、と。
袋かけの理由は、病害虫防除と、いわばもやし状態の、
日に当たらない状態でりんごを育て、
10月になって袋を外すと、
それはそれはツルツルの色白美人りんごが出来ているのです。
サンふじは、小麦色に焼けた健康美人的です。
農家にとっては、袋の代金や袋かけの手間がかかるので、
無袋栽培は有利です。
◆全農長野の登録商標です。
ところが、あるサイトに、
「サンふじ」は長野県経済連(現在、全農長野)の登録商標と書いてある。
※全農長野は、農協の上部団体。
仰天して、全農長野に電話したら、そのとおりだという。
で、山形県の朝日町には無袋ふじ発祥の地という看板が立っているらしい。
こちらでも、道の駅や、農家の軒先、郵便局のギフトなど、
農協通さない流通経路で、「サンふじ」と書いてあるのをよく見ます。
もちろん、ネット上でも、青森産サンふじ、
山形産サンふじなどあるある、です。
サンつがる、サン名月なんて表記もみます。
◆商品名と品種名
全農長野のサイトでは、無袋栽培をサンふじ、
有袋栽培をふじ、と書いてありますが、
それは、流通上の商品名であり、
品種名ではありません。
品種、生物分類学上は、「ふじ」、でしょう。
あるいは、ふじの収穫後、
サンふじの収穫が始まると書いてるサイトもある。
私の見る限り、こちらでは、袋かけしているりんご見たことありません。
あえていうなら、無袋ふじ、です。
というわけで、
農学部出身で、農業高校教員免許を持つ私としては、
農協通さないで扱う私のりんごは、
「サンふじ」という表記使いません。
全農から商標使用料の請求書きたらやだし。
品種名「ふじ」という表記で、いきます。
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