【 デコポン頼んだのに、肥のゆたか? 】2021年2月24日
◆結論 :肥のゆたか、とは?
「デコポン」という名前は、農協(JA)だけでしか使えない。
農協を通さないで流通する「デコポン」のような果実は、
品種名で「不知火(しらぬひ)」や「肥のゆたか」など複数あります。
「デコポン」、「不知火」は全国ネットですが、
「肥のゆたか」は、現在、熊本県産だけです。
※「肥の豊」という表記多い。
◆デコポンは登録商標であり、品種名ではない
「デコポン」は、JA熊本県果実農業協同組合連合会(熊本果実連)
の登録商標です。
そしてその全国版、
日本園芸農業協同組合連合会傘下の農業団体(JA)に限り許諾したもので
その会員農業団体だけで使用が許されます。
傘下の農協で、一つ一つセンサーにかけて、
厳しい品質基準をパスしたものだけです。
品質基準の一つは以下のとおりで、
この数字だけが独り歩きしていますが、
厳密にいうとこれだけではありません。
(糖度13度以上、クエン酸1.0以下)
◆「デコポン」の品種は「不知火」が多いが、「肥の豊」が出てきた
品種登録としての品種名は、「不知火(しらぬひ)」でした。
が、「不知火」は、
樹勢が弱く、酸味の抜けが遅いというデメリットがあります。
そこで、熊本県農業センター果樹研究所が新たに開発した品種が
「肥の豊(ひのゆたか)」です。
「肥の豊」は、「不知火」よりも
樹勢が強く、酸切れが早いという特徴があります。。
「不知火」の「デコポン」は、全国区で認められている名前ですが、
「肥の豊」の「デコポン」、「デコポン」になれないただの肥の豊は、
熊本県産だけです。
◆ブランド化の果てに
農協は厳しい基準で「デコポン」ブランドを守ります。
高値を維持します。
一方、
農協でセンサーにかける前に、
皮に少しキズや病害虫の痕などあると、
規格外となるため、センサーに通さないものでも、
糖度やクエン酸の基準に達しているものも
相当量あると思います。
同じ生産者、同じ畑、同じ木になっていても、
「デコポン」になれない果実、
それが今回の品物です。
品種名でいえば、「肥の豊(ひのゆたか」です。
訳あり、はねだし、規格外、家庭用など
りんごでは農家によって呼び方違いますが、
本質は同じ、です。
みゆきの「訳ありオレンジ、肥の豊」と
しときましょう。
*熊本県果実連、熊本県農業技術課に
電話取材した結果をまとめました。
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